はじめに・・・
ケミカルコスメとオーガニックコスメは「キレイの仕組み」が違います。

ケミカルコスメ:
化粧品自体が肌の上でハリを作ったり、うるおったように見せます。
化粧品がキレイな見た目をつくります。

オーガニックコスメ:
お肌の自らうるおう機能をサポートします。お肌の生理を邪魔しません。
時間はかかっても、お肌がキレイになることを主眼にしています。

具体的なスキンケアアイテムの違いを見ていきましょう。
まずはケミカルコスメから・・・

●クレンジング(+洗顔料)
メイクの「落としやすさ」と「洗い上がりのすっきり感」を追求しています。
「力を入れず簡単にメイクが浮いてくる」/「水で簡単に流せてすっきりする」タイプのクレンジングはオイルや肌になじみやすい強い界面活性剤が使われていることが多いです。汚れだけを落としてくれればよいのですが、便利さを追求したクレンジングは角質(お肌の一番表面の層)も一緒に取り除いてしまいます。

●化粧水
「PG」など浸透を目的とした合成界面活性剤(浸透剤)を配合し、お肌に水分が入る通り道を作ります。浸透剤は肌にしっとり感をあたえます。しかし、浸透剤は肌バリアにダメージを与えますので、長期間大量に使うとかえってお肌の乾燥が進んでしまったり、刺激に弱くなってしまいます。また、PGなどは発がん性が疑われています。
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●ジェル、クリームなど
「メチコン」、「ジメチコン」、「ビニルポリマー」など合成ポリマーが配合されたクリームやジェルが多く見られます。合成ポリマーは肌をビニールの様な膜で覆います。お肌から水分の蒸発を防いだり、肌表面をなめらかに見せることができます。
しかし、ポリマーのフタを止めると、水分の蒸発を防ぐものがなくなり、お肌が乾燥し始めます。また合成ポリマーは刺激が強い上、お肌の通気性が悪くなりニキビや肌荒れを起こす原因になることもあります。

角質の肌バリア機能
角質はお肌の一番表面の層を指します。角質は
1)病原菌などが体に入らないように角質の奥に水分を通さない
2)内側の水分が蒸発しないように外側と内側を遮断する
という大切な役割を担っています。この役割を角質の肌バリア機能と呼びます。従って、必要以上に角質ケアをすることやピーリングなどをしてしまうと、肌バリア機能が壊れてしまいます。
一方、オーガニックコスメは水分と油分、花やハーブの力を借りて、 お肌が自ら美しくなる力をサポートするスキンケアを目指します。

●クレンジング
メイク汚れや皮脂汚れは油汚れです。「油は油で落とす」の原則通り、オイルで汚れをなじませるクレンジングが主流です。クレンジングに使うオイルの質によってお肌への効果が変わってきます。例えばオレイン酸の多いオリーブオイルなどは洗い上がりはしっとりしますが、ニキビの出来やすい方には不向きです。皮膜感を感じさせないようにクリームでクレンジングをするものもあります。オーガニックのクレンジングは界面活性剤で汚れを落とすものではありませんので、お肌にダメージを与えません。

●化粧水
シンプルな花の芳香蒸留水や植物エキスの配合されたものです。角質に水分を与えます。

●美容オイル・クリームなど
美容オイルは角質を健康な状態にするために、クリームは皮脂膜に代わってお肌の乾燥を防ぐために使います。クリームに含まれるオイルや美容オイルには必須脂肪酸(自分では作れないのに必要なオイル分)と肌の性質に近く年齢とともに徐々に失われていく脂肪酸などが配合されています。








●ケミカルコスメが角質を酷使する理由
ケミカルコスメは角質に大きな負担をかけることがあります。 それでも、すぐにはトラブルにならない方が多いのはなぜでしょうか?

20年程前まで、角質は死んだ細胞で「取り除いてもお肌に害はない」と考えられていました。たしかに、角質を取り除いても痛みは感じません。また表皮はダメージを何度受けてもターンオーバーの度に再生されますので、短期的にはお肌にトラブルが起こることは少ないのです。

しかし、現在は肌の研究がすすみ角質がとても大切な役割を果たしていることが分ってきました。たとえば、角質細胞をつなぎ止めている「セラミド」と呼ばれる物質は角質の水分と油分のバランスをとり、お肌をなめらかにしたり、外からの刺激のクッションの役割をしたりと、様々な働きをしていることが分ってきました。セラミドの量と質によって、お肌のバリア機能は大きく影響をうけます。セラミドを増やせば、お肌は乾燥しにくくなり、刺激にも強くなります。

強いクレンジングなどでバリア機能を担っている角質がダメージを受けると、お肌は無防備な状態になってしまいます。これを続けていると、刺激に弱くなったり、乾燥して角質のターンオーバーが遅くなってしまいます。長い目でみるとシミやシワの原因になってしまうこともあります。

●ケミカルコスメからオーガニックコスメに変更する時の注意点
「体の事を考えて、オーガニックコスメに変えてから乾燥がひどくなってしまいました。ケミカルコスメに戻るのも嫌なので・・・・」
この様なご相談をいただくこともあります。

「なぜ、安心できるはずのオーガニックコスメでお肌のトラブルが起こってしまうの?」と疑問に思われる方も多いと思います。

ケミカルコスメとオーガニックコスメの違いが、切り替え時に肌トラブルの原因になります。
ケミカルコスメを使い続けていると強い界面活性剤や浸透剤のために、角質に水分の通り道が出来てしまっていることがあります。
今までは上からポリマーでフタをしていたので、乾燥を抑えていたのですが、オーガニックコスメに変更して、突然ポリマーのフタがなくなってしまいます。こうなると水分が蒸発して、お肌が乾燥してしまいます。(すべての方が乾燥を感じるわけではありません)

お肌が癒され、肌バリアが回復していないまま、一度にオーガニックコスメに変更してしまうと、特に冬にはお肌が乾燥してしまうことがあります。
スキンケアアイテムを変更するときには、一点づつ変更し、数日たってお肌に異常がないか確認してから、次のアイテムを変更してください。
また、クレンジングから変更し、化粧水、クリームと変更していくとトラブルが少なくてすみます。美容オイルを美容液がわりに使い、フタとして使わない場合は、いつ変更してもかまいません。