ラブピープラネットが取り扱わない15成分、15chemicals we avoid
5.合成酸化防止剤:ブチルヒドロキシアニソール(BHA),ジブチルヒドロキシトルエン(BHT),没食子酸プロピル
1)用途:
油分が酸化してしまうことを防止するために配合されます。化粧品や食品に広く使われている代表的な酸化防止剤です。

2)懸念:
・没食子酸プロピル; 
DNAや染色体などの遺伝情報に変化を起こす可能性(変異原性)があります。エストロゲン拮抗(女性ホルモンを遮断する)との報告があります*1。

・BHT;
変異原性が確認され催奇形性(奇形の原因)が懸念されています。また、発がん性は確認されていませんが、癌を誘発する懸念がもたれている物質です*2。そのため1970年代以降、あまり使われなくなり、代わりにBHAが使われるようになりました。

・BHA;
1980年代より主流となった酸化防止剤です。現在でも欧米を中心に広く使われている酸化防止剤です。しかし、安全性に対する試験がすすめられ発がん性を持つ疑いが濃くなっています*3。また、原材料段階で酸化防止のために使われているため、キャリーオーバー(成分表示はされない)がないかどうかも可能な限り追跡しています。

参考文献
*1)Amadasi A, Mozzarelli A, Meda C, Maggi A and Cozzini P. Identification of Xenoestrogens in Food Additives by an Integrated in Silico and in Vitro Approach. Chem. Res. Toxicol. 2009;22 (1): 52-63.
*2)"Butylated hydroxytoluene (BHT)", IARC Monographs on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans, 1986;40:161-206.
*3)“Butylated Hydroxyanisole (BHA)”, CAS No. 25013-16-5, Report on Carcinogens, Eleventh Edition, National Institutes of Health