10.その他石油系化合物~PG(DPG)、ミネラルオイル、石油系溶剤
1)プロピレングリコール(PG) /ジプロピレングリコール(DPG):
保湿剤、殺菌剤、溶剤
グリコール類は、分子量が小さいものほど毒性が強いことが知られています。発がん性のあるホルムアルデヒド溶液(=メチレングリコール)がその最たるものです。次に分子量の小さいエチレングリコールは体内に入ると代謝性アシドーシスを引き起こす有毒なものです。
また、ラットやマウスよりもヒトに対する毒性が強いことも知られています。プロピレングリコールは、エチレングリコールの次に分子量が小さいグリコールで、毒性もまた一段階低いものと考えられています。しかし、プロピレングリコールはグリコール類の中でもとりわけ肌浸透性が高いため、経皮毒性について楽観視は禁物だとラブピーは考えています。
2)ミネラルオイル:
流動パラフィンと呼ばれていましたが、油焼け(黒皮症)の原因などイメージが悪くなったため、石油はミネラルの一種と独自の解釈をしてイメージ改善のため、メーカーが呼び始めた名称です。ミネラルオイルはお肌表面をフィルムのように覆って保湿します。サラサラして付け心地がよいオイルです。しかし、ミネラルオイルには発がん性物質の多環式芳香族炭化水素(PAHS)が混入している危険性があります。
3)石油系溶剤:
アセトン(除光剤)、イソプロピルアルコール、トルエン(染毛剤)、キシレンなど
これらの成分は、のどや目などの粘膜を刺激し、頭痛、疲労、大量に吸引した場合には精神錯乱を起こすこともあります。長期間繰り返し使うと中枢神経系、血液、肝臓、腎臓等の障害のおそれが懸念されています。